どうも、ルンバです。
今回は同人誌が儲かるとか儲からないの話をしたいなと思います。
私は今年で同人活動がちょうど10年目なのですが、最初の頃は「同人誌 部数」「同人誌 売上」とかでよく検索をかけていました。
これから始める方の参考になればということで、私の同人体験(二次創作中心)を書こうと思います。
いきなり結論 同人誌で儲けられるのか
まず、「儲ける」というと人により創造する金額が違うと思いますが、
ここでは儲けるの定義を
「印刷代を回収して、その後ご飯を食べに行けるぐらいの安定した黒字」
とします。
結論としては「絵が下手でも工夫次第で儲かる!」です。
私が初めて自分の本を印刷して参加した時のイベント売り上げ冊数は、たしか3部でした。
大分…赤字です^^;
しかし、一冊出すごとに1つづつ目標を決めて、それをクリアするように本を出していたら、赤字になる事はほとんど無くなりました。
知恵袋などを見ていると、
「好きでやってるんだから、儲け無しで赤字覚悟でやらなきゃいけない!」
といった意見が多く、初めての方はしり込みしてしまうかなと思います。
でも、せっかく作った本を沢山の人に買ってほしい、というのは、
自然な気持ちだとと思っています。
この記事では、私が考える「どうやったら儲かるか?」の秘訣をご紹介します。
黒字対策その 1 ~部数どうする編~
まず、絵がどうこうの前に、料金設定や部数の話です。
こういう話をイベントですると嫌な顔をされることが多いので、あまり話さないのですが、時折聞かれることもあるので、イヤな方はuターンでお願いします。
1-① 怖いけどオフセットで100部刷れ!
黒字化に一番大切なのは、「印刷料金」といっても過言ではありません。
私はいつもBRO'S様という印刷会社を利用しているので、BRO'S様の料金を例に説明しますね。
まず、表紙が単色か、カラーかという問題がありますが、ここは思い切ってカラーでいきましょう!
単色の方が料金的には安いですが、カラーでないと沢山の同人誌の中でどうしても見劣りしてしまいます。
また、ページは20ページからすることが可能ですが、32~36ページぐらいにして500円ぐらいの料金設定にした方が、しっかりした本として見られます。
(といいつつ、私も30ページ台に満たない事がしばしば…「理想」が32~36です!)
表紙カラーpp付で、36Pの場合、
50冊 34,800円
100冊 35,900円
といったお値段になります。
ここで注目したいのが、50冊と100冊では量が倍になっているのに、約1000円しか違いません。1000円で50冊プラスは大分お得です。
では35,900円の元を取る方法を考えてみましょう。
一冊500円に設定し50冊売ったとすると、売り上げは25,000円となります。
すると…50冊しか印刷してない場合、完売したとしても赤字になってしまいます。
100部だと、完売時は50,000円になりますから、全部売れれば、黒字にできます!
ちなみに、一般的に同人誌を入れる段ボールには大体200部ぐらい入ります。
100冊だと段ボール半分なので、量的には大したことはないです。
余っても物置に入れておけばいいのです。
よくアンケートなどで部数を決めている方を見ますが、必ずその数売れるともかぎりませんし、現場で見て欲しいと言って下さる方もいます。
ここはアンケートに頼らず切り良く100!というのを私はおススメします。
1-② 忙しいのは言い訳にならない。とにかく早割を狙う!
ということで、100部刷ったて印刷代35,900円の場合ですが、
売り上げを回収する分岐は71冊(500円×71=35,500円)です。
…が実際の所、70冊売るのは初心者にとっては結構大変な事です。
でも大丈夫です!
どこの印刷所でも「早割」というのがあり、BRO'S様は大型イベントは3割も割引してくださいます!これ、結構凄い事だと思います。
35,900円が3割引きされたら、なんと25,130円に…!
3割引き印刷なら、100冊の半分、50冊(500円×50=25,000円)売れば、印刷代がバックできるのです!
大分ハードルが下がりませんか?
また、私は描くのがとても遅いので、「とにかく早い時期から描く!」
これしかありません。
コミケであれば、3か月前から描き始めます。オンリーイベントはぎりぎりまで申し込めるイベントもありますが、早割を取るためには早めの申し込みが必要です。
1-③ できがよかろうが悪かろうが、とにかく委託する。
黒字化ラインは50冊に下がりましたが、「1回のイベントで50冊売る」のは、
初心者にはまだハードルが高いかもしれません。
私も売り上げ3冊はのちに述べる原稿編で何とか脱したものの、20~30冊のゾーンは何年もうろうろしていました。
しかし!即売会以外にも委託という方法があります!
コピー本などは受け付けてもらえない場合がありますが、覚悟決めてオフセットで刷ったのです、委託を依頼してみましょう。
委託を断られる場合も実際あります。が、捨てる神あれば拾う神あり!
ショップによって売りたい本傾向が異なりますので、1社がダメでも、別の所で委託を受けてくれることがあります。
私も最初の内は委託断られたこともありましたが、何社かに出すと1社はOKもらえました。
委託してもらえればしめたもので、全国にはニッチなユーザーもいます。
イベントで10冊しか売れなくても、委託したら20冊売れた…なんてこともあります。
また、もし欲しいと思っていただいても、イベントに来れる方ばかりではありませんからね。
そうすると、イベントで20冊、委託で20冊、と考えると、大分ハードルが下がりませんか?
また、継続して同ジャンルを続ける場合は、余りを次のイベントなどでも売ることができるので、黒字になる可能性がより高まります。これで50冊は見えた!!
黒字対策その 2 ~がんばって宣伝編~
2-① ポスターはA1で作れ!
イベント当日のポスターですが、まずポスターは絶対あった方がいいです。
「そんな大きいポスター恥ずかしい…」と思われる方もいるかもしれませんが、当日ポスターを見て、本を手に取ったと言って下さる方も少なからずいます。
どうせするなら、最大サイズのA1で刷るのがお得です。
また、私は売れ残って次で売ることも考えているので、スペース名は入れずに次もつかえるようにしています。
セコイですか?ええ、セコイですよ~!
長年同人を続けるにはセコさも大事なんです。
もしどうしてもスペース名を入れたい場合は、別の紙に書いて、
弱粘着テープで上からシールのように貼るといいでしょう。
2-② 中身見本を正面に貼る!
中身見本というのは、その名の通り、中身を少し大きい紙に刷りだしたものです。
これは、コンビニで気に入ったページをA4に引き伸ばしコピーし、2枚繋げれば終了ですので、20円でできます!
「手に取ると買わなきゃいけない雰囲気に…」と思う方もいらっしゃると思うので、(そんなことは全くありませんけどね!!)手軽に中身を見てていただけます。
人間マンガがあると読んじゃう性質があるので、これはおススメの宣伝方法です。
2-③ がんばってTwitterで宣伝をつぶやこう
これについては、やっている方が沢山いますので言わずもがなですね。
つぶやくのはタダですので、羞恥心を捨ててがんばってつぶやきましょう。
また、私は最初pixivのみで告知活動を行っていましたが、Twitterの方がフォロワー以外の方の目にも触れやすいので、大分効果が高いです。
Twitterを始めてから、売り上げが倍になりました。
黒字対策その 3 ~原稿作成編~
これで刷る数は決まったとして、1番の問題は本の品質です。
3-① 何時間、何日かけてもいいから表紙をどうにかする
私が初めて漫画を描いたときに思ったのが、品質の高い漫画を描くということはとてつもなく難しい作業です。難しいうえに物量もありますから、もうどうしていいかわかりません。
それにくらべると、表紙は1枚だけですから、物量だけでみると少ないですよね。
まずは、表紙に本を作るうちの8割の力を使う気持ちで、表紙を頑張りましょう。
本文より先に描くぐらいの気持ちです。
また、一日で終わらせずに、次の日に必ず見返しましょう。これ非常に大事です。
そうすると、描いているときに気づかなかったアラが見えるので、頑張って直します。めんどくさくても直します。
そうこうして三日もかければ、神絵師には及ばずとも、怨念のこもった丁寧な表紙にはすることができるはずです。
表紙が良くなると、手に取ってくれる人が増えます。
まずは手に取っていただく事が、本を売るスタートラインです。
3-② 絵の上達よりも、ふきだし、コマ割りをよーく考える
次は中身ですが、絵はそう簡単に上手くなりません。
だれでも確実に簡単に改善できる所、それは「ふき出し」と「コマ割り」です。
ベーシックな上達法は自分が好きなプロの方ページを沢山模写する事ですが、
もっと簡単に、コツを学べる方法があります。
以下の漫々快々シリーズがヒジョーーに参考になりました。
漫々快々―みんなのマンガがもっとよくなる (Comickersテクニックブック)
- 作者: 菅野博之,唐沢よしこ
- 出版社/メーカー: 美術出版社
- 発売日: 2000/12/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 13人 クリック: 53回
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↓新しい版もでているようです
この本のいい所は、絵がうんぬんではなく、
画面構成やコマ割り、ふきだしの見せ方などを、初心者の実例を交えながら丁寧に解説しているところです。
基礎的な考え方が学べるので、どんなマンガにも応用できますし、
絵描きソフトのTips本や、塗り方などの技法書より全然勉強になると思います。
この本を十分によんだとおもったら、続編の「漫画のスキマ」もおススメですが、
結構難しい話もでてくるので、まずは!上記を先に読むことをおススメします。
是非、自分の描いたものと見比べながら読んでみてくださいね!
3-② 多少絵も練習する
表紙を丁寧に描き、中のコマ割りをしっかり考えて書くようになると、
おそらく2~3冊しか売れない状態は脱出している…かと思います。
そうすると避けて通れないのが絵のうまさです。
同シリーズの「快描教室」を読むと効率的に練習できるかと思います。
快描教室―きもちよ?く絵を描こう! マンガの悩みを一刀両断!! ComickersMOOK
- 作者: 菅野博士,唐沢よしこ
- 出版社/メーカー: 美術出版社
- 発売日: 1997/08
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 75回
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↓こちらも新しい版がでているようです
快描教室プラス(+) (Comickersテクニックブック)
- 作者: 菅野博之,唐沢よしこ
- 出版社/メーカー: 美術出版社
- 発売日: 2011/05/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 35回
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ここまでくると、神絵師のようなセンスが無くても、50冊の壁は突破できているはずです。後は、継続して研鑽を積んでいくことと、どんどん売り上げを伸ばしていけるでしょう。
まとめ
同人は好きなものを好きなように描くのが一番、といいつつ、
印刷代は決して安くはありません。
黒字化したほうが趣味として続けやすいことは確実です。
今回紹介した「100部刷って必ず早割」「宣伝する」「コマワリの参考書を読む」といった事は、
誰でも出来て即効性のある内容かと思い紹介させていただきました。
赤字で悩んでいる方や、これから始める方に参考になる部分があれば幸いです。
以上、同人誌で儲かるための方法のご紹介でした。